研究に関するお知らせ

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食道癌術前治療の効果予測についての研究に関するお知らせ

研究課題名

食道がんの全ゲノムシークエンス解析による病態解明と治療感受性マーカーの探索

研究の目的

食道癌の化学療法または化学放射線療法に対する治療効果を正確に予測する方法を開発し、将来、その効果予測に基づいて患者様一人一人個別に治療法を選択・適応していく個別化治療の確立と実用化を目指すものです。

対象

2008年3月以降に近畿大学医学部附属病院で食道癌に対して初回治療として化学療法または化学放射線療法を施行され、腫瘍消失あるいはそれに近い著効が得られたた患者様と残念ながら腫瘍の縮小が得られなかった患者様

方法

該当される患者様の治療前の内視鏡生検組織の凍結標本より腫瘍と正常組織の全ての遺伝子を網羅的に解析し、食道癌の特性や実際の治療効果と密接に関連した遺伝子変異を同定していきます。解析は東京大学医科学研究所内にある独立行政法人理化学研究所統合生命医学研究センターとの共同研究で行います。

研究の意義

抗癌剤も放射線も全ての腫瘍、全ての患者様に有効な治療ではありません。いずれも正常の身体の組織に対しては有害物質で、腫瘍に対する効果がなければ患者様は長時間を費やして毒性を被っただけになります。もし、治療前に各々の治療法に対する治療後の効果を予測することができれば、無効な治療による毒性や時間の浪費を回避して、より有効な治療法を選択・適応することができます。また、その治療で腫瘍が消える程の著効が得られる可能性が高い場合には、手術を回避した治療法を積極的に選択することも可能で、患者様の治療の質と安全性の向上に大きく寄与すると考えます。

個人情報の取り扱い

全てのデータは、患者様個人を直接特定できない匿名化情報として収集された上、厳格に保護されます。また、解析結果の発表・報告に際して、検体提供者の氏名をはじめとする個人を特定されるような情報は一切公表されません。また、これら研究課題の全ては、近畿大学医学部遺伝子倫理委員会における審査を受け、承認を得られたものです。

研究への参加辞退をご希望の場合

この研究に関して新たに患者様に行って頂くことはありませし、費用もかかりません。しかしながら、様々の理由により本研究への参加を辞退される場合には、遠慮なく主治医もしくは問い合わせ先に記載の担当医師へご連絡下さい。本研究への参加は患者様の自由意思であり、参加の辞退を希望されても患者様が不利益を被ることは一切ありません。

研究実施体制

研究代表者 安田 卓司 近畿大学医学部外科学教室 上部消化管部門
研究実施責任者 中川 英刀 理化学研究所統合生命医学研究センター
ゲノムシークエンス解析研究チーム

問い合わせ先

近畿大学医学部外科学教室 上部消化管部門
TEL:072-366-0221(内線3111)
研究責任者 安田 卓司
実務担当者 曽我部俊介

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