研究に関するお知らせ

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胆道癌の術後補助療法における薬剤感受性予測因子に関する探索的研究のお知らせ

研究の対象

以下のJCOG(Japanese Clinical Oncology Group 日本臨床腫瘍研究グループ)肝胆膵グループの試験に参加された方が対象になります。
・JCOG1202根治切除後胆道癌に対する術後補助療法としてのS-1療法の第III相試験

研究の概要

近年、抗がん剤の開発が進み、胆道がんにも有効な抗がん剤が見つかってきました。しかしながら、抗がん剤の効果や副作用には個人差があります。このような治療効果の差は、がん細胞の中の遺伝子やタンパク質の発現の変化に関係している場合があることが知られてきました。もし、抗がん剤治療を開始する前に、治療効果をより正確に予測することが可能になれば、より適した治療法を患者さんに提供でき、治療の効果の向上やより副作用の少ない治療につながります。

研究の意義

本研究により術後S-1療法の薬剤感受性予測因子の候補が見つかり、将来的に薬剤感受性予測因子としての意義が検証されれば、治療選択に用いることが可能となります。
本研究により、被験者当人への直接的な利益は発生しませんが、今後の実地臨床にて患者さんの不利益につながる無益な治療を減らすこと、無駄な治療が減ることで医療費の削減による医療経済への貢献、などの社会利益に繋がる可能性があります。

目的

この研究の目的は、胆道がんの組織の中で、治療効果に関連する可能性のある遺伝子やタンパク質の発現が増えていたり、減っていたりするかどうかを調べて(遺伝子やタンパクの発現解析といいます)、治療後の経過と比較検討することにより、治療効果を予測する指標を見つけることです。

方法

手術で切除された腫瘍組織の一部を使用します。ホルマリンで固定された病理標本を薄く切って作られたスライドを用い、抽出した微量の遺伝子を増幅させることで調べやすくしてから発現量を検討する遺伝子(いでんし)増幅法(ぞうふくほう)や、タンパク質の発現量や分布を組織上で直接観察できる免疫(めんえき)染色法(せんしょくほう)を行います。当院で作製されたプレパラートを研究事務局である国立がん研究センター東病院に郵送し、そこでこれらは解析されます。さらに、あなたに参加いただいているJCOG1202試験で得られた診療情報(年齢、性別)をあわせて使わせていただきます。

個人情報保護に関する配慮

「人を対象とした医学系研究に関する倫理指針」に従い、倫理面に充分配慮して研究をすすめます。
研究の過程では病理標本を薄く切って作られたスライドと臨床情報は氏名、生年月日、カルテ番号などの情報を削除し、患者さん個人を特定できない状態で解析します。患者さん等からのご希望があれば、その方の検体や診療録は研究に利用しないようにしますので、いつでも次の連絡先まで申し出てください。

共同研究機関

国立がん研究センター東病院 小西 大

当院における連絡先

〒589-8511大阪狭山市大野東377-2
近畿大学医学部附属病院 外科 肝胆膵部門 松本 逸平、亀井 敬子
電話 072-366-0221,FAX 072-367-7771

研究に関する情報公開

研究課題名
JCOG1202A1
胆道癌の術後補助療法における薬剤感受性予測因子に関する探索的研究

研究代表者
国立がん研究センター東病院 肝胆膵外科
小西 大

研究事務局
国立がん研究センター東病院 肝胆膵内科
光永 修一

当院研究責任者
近畿大学医学部附属病院 外科 肝胆膵部門 松本 逸平
連絡先:〒589-8511大阪狭山市大野東377-2
電話 072-366-0221、FAX 072-367-7771

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