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小児外科ヒルシュスプルング病

ヒルシュスプルング病

腸の運動を蠕動といいますが、この蠕動のために人は食べたものを口から食道、胃、十二指腸、小腸、大腸へと運ぶことができ、その間に消化、吸収するのです。この腸管の蠕動を司るのが、腸の壁に存在する神経節細胞です。この神経細胞は胎児期に消化管に分布していくのですが、必ず頭側(食道)から肛門の方に順番に分布していきます。この神細胞の分布が途中で止まったものが、ヒルシュスプルング病です。

一般に赤ちゃん5,000人に一人の割合で見つかると言われています。したがってこの病気では神経細胞のない腸管には蠕動がないために腸管の内容物(便など)を先に送ることができません。症状としては便秘、お腹が張っている、嘔吐する、などが代表的なものです。

通常、赤ちゃんにみられる病気ですが、中には成人で診断される場合もあります。神経細胞の分布していない腸管を無神経節腸管といいますが、先に述べましたように無神経節腸管は必ず肛門側腸管に限局します。その神経の無い腸管の長さでは肛門から直腸・S状結腸までのものが約80%を占めます。

全部の大腸に神経細胞が無い例も10%程度存在します。ヒルシュスプルング病が疑われる場合には注腸造影検査(バリウムを肛門から注入し腸管の形態をみる検査)、直腸肛門内圧検査、直腸粘膜生検検査などをおこなって診断します。

治療は神経細胞のない腸管を切除して、神経細胞のある腸管を肛門につなぐという手術を行います。無神経節腸管が非常に長い場合や腸炎を起こした場合には(腸炎を併発すると高率に腸管に穴が開き、腹膜炎を生じることが報告されています)、前もって人工肛門を作る場合があります。

私どもは1997年よりヒルシュスプルング病の手術を腹腔鏡を用いて行ってきました。これまで約30例ほどの腹腔鏡手術経験を持っていますが、手術成績は非常に良好です。

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