2016年5月
膵癌術前補助療法についての研究に関するお知らせ
研究課題名
切除可能膵癌に対する術前治療としてのS-1併用放射線療法とゲムシタビン+S-1併用療法のランダム化第?相試験(JASPAC-04)
対象
切除可能膵癌と診断され、比較的体調が良好であり、本試験に同意された患者さま
目的
この試験の目的は放射線療法とティーエスワンを併用する補助化学放射線療法とゲムシタビンとティーエスワンを併用する補助化学療法のどちらを手術前に行うことが治療成績の改善につながるかを検討することを目的としています。
方法
「補助化学放射線療法群(手術前に放射線治療と抗がん剤治療をおこなうグループ)」と「補助化学療法群(手術前に抗がん剤治療をおこなうグループ)」のどちらかの治療を受けます。どちらの治療を受けるかはランダム化により決定します。ランダム化とは患者さまや担当医師の意図によって影響を受けない方法で治療法が選択される方法です。手術後は両群とも標準治療であるティーエスワンの内服を半年間行います。
個人情報の取り扱い
すべてのデータは、患者さま個人を直接特定できない匿名化情報として収集された上、厳格に保護されます。また、本研究の発表・報告に際して、検体提供者の氏名をはじめとする個人を特定するような情報は一切公表されません。
[研究代表者
上坂 克彦 静岡県立静岡がんセンター 副院長兼肝胆膵外科部長
参加施設
近畿大学、静岡県立静岡がんセンター、国立がん研究センター東病院、関西医科大学など
当院における責任者、問い合わせ先
亀井 敬子 近畿大学医学部外科 肝胆膵部門
松本 逸平 近畿大学医学部外科 肝胆膵部門
Tel 072-366-0221(内線3111)
がんバイオマーカーの探索と新規がん診断法・治療法の開発に関する研究
当院で肺癌手術治療を受けられた患者様情報の研究利用についてのお知らせ
本研究の目的
本研究は、慶應義塾大学医学部先端医科学研究所と共同で実施している研究です。目的は、効果的ながん治療開発のために、各種化学療法、分子標的治療、免疫療法等を受けられた患者様の免疫環境に関連したバイオマーカーを詳細に解析し、新しいがん診断法・治療法を研究し、将来的に新しいがん治療の実用化を目指していくものです。
本研究の概要
本研究実施に際し、新たに患者さまからの同意を得る場合だけでなく、既に近畿大学医学部附属病院 呼吸器外科で、診断、治療を受けられた患者様の検体(病理標本)を用いて、免疫調節分子の解析を行います。また、診療記録(カルテ)の中から、各種の診療情報(年齢・組織型・進行期・予後など)を記録した上で、免疫調節分子の情報とともに分析いたします。研究対象として、近畿大学医学部附属病院 呼吸器外科での日常診療において診断、治療を受けられた患者様の検体および診療録の情報を利用させて頂きます。
研究期間:西暦2012年 6月16日~西暦2020年 3月31日
ライバシーの保護に関して
研究において利用させていただく検体は既に診断治療のために採取されたものの残りを用いるので、患者の皆様への身体的負担はありません。また診療情報は、すべて日常の診療業務の中から生み出されたものであり、研究自体を目的として収集されたデータではありません。すべてのデータは、患者の皆様個人を直接特定できない匿名化情報として収集された上、厳格に保護されます。またこれらの研究課題のすべては、近畿大学医学部倫理委員会および慶応義塾大学医学部倫理委員会における審査をうけ承認を得られたものです。
もしこの研究についてのご質問等がおありの場合は、研究責任者までいつでもご質問ください。また、御自身の情報を本研究に利用することについて、ご了承いただけない場合には、以下の研究責任者に御連絡ください。その場合においても、皆様の病院サービスご利用について不利益が生じることは、全くございませんのでご安心ください。
研究責任者
慶應義塾大学医学部先端医科学研究所細胞情報研究部門 河上裕
連絡先: 03-5363-3778
研究分担責任者
近畿大学医学部外科 奥野清隆
呼吸器外科 光冨徹哉、富沢健二
連絡先:072-366-0221(内線3111)