研究に関するお知らせ

ホームへ戻る

上部消化管(食道・胃)疾患に対する治療成績に関する後方視的非介入研究について

1.研究の対象

対象は近畿大学病院・外科において2000年1月以降2024年3月までに上部消化管腫瘍(食道がん、胃がん、食道胃接合部がん、粘膜下腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、消化管内分泌腫瘍、悪性黒色腫など)、上部消化管良性疾患(食道憩室症、アカラシア、食道裂孔ヘルニア、食道胃逆流症(GERD)、消化管潰瘍など)などに対して外科的治療、集学的治療を受けた方です。

2.研究の意義・目的

外科で治療を行う上部消化管(食道・胃)疾患には、食道がん、胃がん、食道胃接合部がん、粘膜下腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)などの腫瘍のほか、食道憩室症、アカラシア、食道裂孔ヘルニア、食道胃逆流症(GERD)、消化管潰瘍などの良性疾患と多くの疾患が含まれます。そういった疾患に対して外科的な手術で治療することが主な役割ですが、食道がんや胃がんなどの腫瘍では治療成績の向上のために化学療法や放射線療法と組み合わせて集学的治療も行っています。当科では、こうした外科治療や集学的治療の成績の向上を目指し、新規術式・新たな手術アプローチや化学療法のレジメ・投与方法の開発を積極的に行っています。こうした新たな治療方法の妥当性を明らかにするための最良の手段は多施設共同試験ですが、その前に自施設の治療成績を前もって調査し、その妥当性を確認しておくことが必要となります。こうしたことから当科において外科的治療や集学的治療を受けたこれらの疾患の診療データを適切に、多角的に、詳細に解析し、詳細に検討し、治療成績を改善することを目的として本研究を立案いたしました。

3.研究の方法

対象となる疾患の治療経過、情報を診療録から抽出し、適切に、多角的に、詳細に解析し、詳細に検討します。

4.研究に用いる情報の種類

診療情報は、診療録もしくはあらかじめ作成されている外科(上部消化管部門)データベースから取得します。下記の情報の使用に際し、研究対象となる個人情報は匿名化し、プライバシーの保護には細心の注意を払います。

患者背景: 年齢、性別、人種、身長、体重、BMI、ASA、初診日、診断確定日、症状、癌の家族歴、食道・胃疾患の既往歴、重複癌、異時性多発癌、同時性多発癌、併存疾患、喫煙歴、飲酒歴、各種血液検査データ、生理検査データ、腫瘍マーカー(SCC、シフラ、CEA、CA19-9、CA125)、画像データ(X線検査、CT検査、PET/CT検査、MRI検査、内視鏡検査)、栄養学的指標、身体活動度、嚥下機能所見、理学的介入、サルコペニア、筋力、歯科介入、認知機能評価、周術期リスク評価スコア

手術術式・周術期経過: 手術日、手術術式、到達法、術中リンパ流診断、術中血流診断、術中神経麻痺診断、吻合法、吻合形態、手術時間、出血量、 輸血量、輸液量、麻酔法、癌病巣数、占居部位、壁在部位、肉眼分類、表在型亜分類、環周率、最大径、壁深達度、リンパ節転移、リンパ節郭清度、肝転移、肺転移、腹膜転移、胸膜転移、遠隔転移臓器、病期(TNM分類、食道癌取扱い規約、胃癌取扱い規約)、病理組織検査所見(HE染色・組織化学染色・免疫組織化学染色)、術後歩行開始日、術後飲水開始日、術後食事開始日、術後入院日数、排ガス確認日、術後合併症内容、術後合併症治療方法、周術期各種血液検査データ、周術期各種画像検査データ、使用薬剤、食道胃pH、食道胃内圧、消化器症状、体重

化学療法: 開始日、転移部位、使用薬剤、薬剤使用量、薬剤投与方法、併用薬剤、臨床的効果、病理学的効果、増悪確認日、有害事象、化学療法時各種血液検査データ、化学療法時各種画像検査データ

転帰: 転帰、死因、最終確認日、再発、再発確認日、再発形式、再発治療
その他の診療上重要と思われる情報

研究期間
実施承認後~2025年3月

研究機関
近畿大学医学部外科学教室

5.個人情報の取り扱いについて

氏名、生年月日、住所などの個人情報に関わるデータは一切使用いたしません。この研究は近畿大学医学部臨床倫理委員会の審査・承認を得ております。説明を希望される方は以下にご連絡ください。また本研究に対して診療情報の提供を望まれない方はお申し出ください。なお、その申し出により今後の診療などに不利益が生じることはありません。また本研究は、近畿大学のみで行われる研究であり、現時点での他機関への提供や二次利用の予定はございません。取得した情報について、二次利用および他研究機関への提供の可能性が生じる場合、研究組織内で判断し、各種倫理指針に基づき、かつ倫理委員会の審査を受けた適切な方法で対応します。

6.お問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、これらの情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先
近畿大学医学部外科学上部消化管部門
研究代表者 安田卓司 / 研究事務局 木村豊
〒589-8511 大阪狭山市大野東377-2
TEL: 072-366-0221 (内線3111) FAX: 072-367-7771

このページの最上部へ戻る