肝臓・胆道・膵臓　第4回慢性膵炎なんでも相談会

第4回慢性膵炎なんでも相談会開催報告

日時: 2025年5月17日（土）10:00～11:30
場所: 近畿大学病院 PET棟3階大会議室
参加人数: 24名

慢性膵炎患者様およびそのご家族を対象に、第4回慢性膵炎なんでも相談会を開催致しました。日常の外来診療では時間的な制約があり、患者様が抱える疑問や不安に充分に応えることが難しいことから、この相談会は患者様に直接専門家の話を聞き相談できる機会として毎年企画しております。

＜講演＞

今回の相談会は二部構成で行いました。
講師の先生方から、慢性膵炎とはどのような病気か、内科的・外科的治療法について、そして日常生活で気をつけるべき点などを中心にミニレクチャーを行いました。

「慢性膵炎とはどんな病気？内科的な治療法について」

講師: 竹中完先生（近畿大学病院消化器内科　特命准教授）
慢性膵炎の基礎知識や内科的治療の現状についてのミニレクチャーが行われました。

「外科的治療法について」

講師: 村瀬貴昭先生（近畿大学病院外科肝胆膵部門　医学部講師）
外科的治療（手術適応や手術方法）と当院での手術成績についての最新情報が提供されました。

「生活で気をつけることは？」

講師: 中野大哉先生（近畿大学病院外科肝胆膵部門　助教）
慢性膵炎患者が病期に応じて気を付けるべき重要な生活習慣（食事、アルコール摂取、運動など）について具体的なアドバイスがありました。

参加者の方々はとても熱心にレクチャーを聞いており、テーマ分けされた内容が非常にわかりやすかったと好評でした。

＜質問コーナー＞

患者様が抱えておられる膵炎の状態に応じた膵炎再発予防の対策、食生活、膵がんのリスク、普段気を付けることなど、多数の質問が寄せられました。挙手方式ではなく、直接スタッフが皆様のところへ伺い、活発な意見交換がなされました。参加者からは個別相談の時間があり良かったと好評で、日頃の疑問や不安が解消されたという感想が多く寄せられました。今回は遠方からも本会のためにお越しいただいた方も複数おられ、慢性膵炎という疾患の複雑さやまたその勉強会などが少ないことを語っておられました。資料の配布などをご希望される声や、時間が短かったとのお声もいただいており、次回の相談会では検討したいと考えています。

今回の相談会も、昨年に引き続き多くの方にご参加いただき、慢性膵炎の理解を深める有意義な会となりました。参加者の方からは、慢性膵炎と向き合う良い機会であることや、普段の生活に役立つ話が聞けたとの意見が寄せられ、改めてこの相談会の重要性を感じました。今後も継続的に本会を開催し、さらに内容を充実させていきたいと考えています。