肝臓・胆道・膵臓　第1回膵すい元気塾

第1回　膵すい元気塾　報告書

日時：2025年4月19日（土）10:30-12:00
場所：近畿大学病院　小講堂
参加人数：50名

開催内容

これまで当科では、「膵がん教室」や「慢性膵炎なんでも相談会」などの取り組みを行ってまいりましたが、今回は特定の疾患に限定せず、当院で膵臓手術を受けられたすべての患者さんとそのご家族を対象に、「第1回膵すい元気塾」を開催いたしました。会の名称である「膵すい元気塾」には、"すいすい"と元気に泳ぐ前向きなイメージと「膵臓」を掛け合わせ、参加された皆さまが少しでも明るく、元気になっていただけるようにとの願いを込めています。

当日はまず、外科医より「膵がんとはどのような病気か」「どのような手術があるか」「術後の食事で気をつけること」などについてミニレクチャーを行いました。続いて、内分泌・代謝・糖尿病内科の先生方をお招きし、膵臓手術と密接に関連する糖尿病について解説していただきました。その後は、医師8名が患者さんやご家族と個別にご相談を受けたり、ご質問にお答えしたりする時間を設けました。外来診療では時間の制約もあり、なかなかすべての疑問や不安をお聞きするのが難しい現状ですが、今回はゆっくりと多くのご質問に対応することができました。医療者側にとっても、患者さんやご家族が術後にどのような点に不安や困難を感じているかを直接伺うことができ、非常に貴重な機会となりました。

今回は対象を広く設定したこともあり、これまでの勉強会と比べても最多の参加人数となりました。終了後のアンケートでは、ほとんどの方から「大変良かった」「次回も参加したい」といった嬉しいご感想をいただくことができました。一方で、「術後の再発やその治療法についても聞きたい」「栄養士さんから食事内容についての話も聞きたかった」など、まだまだ多くの不安や疑問が残っていることも明らかになりました。今後は、こうしたご意見を反映しながら、より充実したプログラムを構成し、引き続き、医療者と患者さんが継続的に関わることのできる機会を定期的に設けていきたいと考えております。