肝臓・胆道・膵臓膵疾患に対する低侵襲手術 〜ロボット支援下手術・腹腔鏡下手術〜
膵疾患に対する低侵襲手術 〜ロボット支援下手術・腹腔鏡下手術〜
本邦における腹腔鏡下胆嚢摘出術を除く肝胆膵疾患に対する腹腔鏡下手術は、その解剖学的複雑性と手術難度より、他臓器に比べ最も遅れて導入されました。現在では、全国のhigh volume centerを中心に普及しつつあります。当院では2014年より腹腔鏡下膵体尾部切除術を導入し、現在まで腹腔鏡下膵体尾部切除術91例、腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術31例を施行し、その成果を国内外に報告してきました。2020年にはロボット支援下膵切除術が保険収載され、当院でもロボット支援下膵頭十二指腸切除術13例、膵体尾部切除術38例を施行しています。これら低侵襲手術は、いうまでもなく創が小さく、術後の早期回復が可能で、患者さんのニーズも高い術式です。高難度手術である肝胆膵疾患に対しても、安全性と根治性を担保しつつ、今後も積極的に施行していきたいと考えています。