悪性胸膜中皮腫
悪性胸膜中皮腫(Malignant Pleural Mesothelioma:MPM)は、胸膜に発生する稀な悪性腫瘍ですが、近年日本では確実に増加傾向にある疾患です。最大の原因はアスベスト(石綿)曝露であり、日本では高度経済成長期に建材や断熱材として大量に使用されていたことから、現在発症している患者さんの多くは、 1964年(東京オリンピック頃)〜1970年代前半(大阪万博頃)に1年以上アスベスト曝露歴があった方 と考えられています。
アスベスト関連疾患には、肺がん、石綿肺、胸膜肥厚などがありますが、悪性胸膜中皮腫はその中でも最も悪性度が高く、進行が早く、予後不良の疾患として知られています。発症までに数十年の潜伏期間があることも特徴で、曝露歴を自覚していない方も少なくありません。
■症状について
初期には症状が乏しいことも多いですが、進行すると
- 胸痛
- 呼吸困難
- 胸水貯留 などがみられます。 診断には胸部CT、PET-CT、胸水検査、胸膜生検などを組み合わせ、病理学的に確定します。
■治療について
悪性胸膜中皮腫は、腫瘍の広がり方や組織型、患者さんの全身状態によって治療方針が大きく異なります。当科では、 腫瘍内科・放射線科と緊密に連携し、集学的治療 を行っています。

