肝臓・胆道・膵臓:臨床研究について国際多施設共同後方視的研究:膵頭十二指腸切除後の出血に対する治療戦略
胆膵外科に通院中の患者さん(又は通院歴のある方)へ(臨床研究に関する情報)
本院では、以下の臨床研究を実施しております。本研究は、診療情報等を用いて行うものであり、 文部科学省・厚生労働省・経済産業省の 「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」に基づき研究内容の情報公開が求められています。 本研究は近畿大学医学部倫理委員会の審査を受け、研究方法の科学性・倫理性および患者さんの人権保護が確認され、 医学部長の許可を得ています。研究に関するご質問は、末尾の「問い合わせ先」へご照会ください。
研究課題名
- 英語名
- Mitigation Strategies for Hemorrhage After Pancreatoduodenectomy (MISHAP)
- 和文名
- 膵頭十二指腸切除術後の出血に対する治療戦略
共同研究の代表機関・研究代表者
- 代表機関
- Asian Institute of Gastroenterology(インド)
- 研究代表者
- 医師 Monish Karunakaran
研究の目的
膵頭十二指腸切除術を受ける患者では周術期合併症が依然として高率であり、医療費や医療資源の増大、 予定されていたがん治療への復帰の遅延、生活の質の低下などに影響します。術後膵瘻は膵手術の主要課題であり続けていますが、 特に膵切除後出血や術後膵瘻に伴う敗血症性合併症は、術後死亡率の主要因です。 本研究の目的は、膵頭十二指腸切除術における出血性合併症の発生率を明らかにすることです。
研究期間
研究機関の長の承認日 〜 2027年3月31日
研究の方法
対象となる患者さん
2021年9月1日〜2024年9月30日に当施設で膵頭十二指腸切除術を受けた患者。
研究に用いる情報の種類
基本情報
- 手術年、年齢(歳)、性別、Performance status、併存疾患
- 体重(kg)、身長(cm)、BMI(kg/m²)
- 腫瘍部位、腫瘍タイプ、術前膵炎、黄疸、腹痛、胆管炎、嘔吐、体重減少、消化管出血
- CA 19-9、術前胆道ドレナージ、術前治療
手術情報
- 手術アプローチ(開腹・低侵襲手術)
- 手術時間(分)、術中出血量(ml)、術中輸血量(赤血球濃縮液単位)
- 膵臓組織所見、膵消化管吻合、リンパ節郭清、他臓器切除の有無
- 静脈合併切除、動脈合併切除、周術期抗凝固療法、周術期ソマトスタチンアナログ
- 術後膵液瘻、乳糜漏、胆汁漏、Surgical site infection (SSI)、敗血症、その他の合併症
- 再手術の有無、合併症グレード(Clavien-Dindo)、在院日数(日)、再入院、90日死亡率
術後出血(PPH)
- 発生日(術後何日目)
- 初回入院/再入院、重症度グレード
- 出血部位
- 治療法(輸血、血管造影治療、内視鏡治療、外科的治療)
- 出血後の転帰
情報の利用・提供開始予定日
2025年10月1日
外部への情報の提供
個人情報を除いたデータを、パスワードで保護された臨床データベースとしてデータセンターに提供します。 データは特定の関係者以外がアクセスできない状態で提供されます。個人を復元できる情報は本院の研究責任者が保管・管理します。 また、氏名等を削除した情報を、インドのAsian Institute of Gastroenterologyに提供します。個人情報を復元できる情報は各機関の責任者が保管・管理します。
各協力施設からのデータは匿名化して主研究機関へ送信し、研究実施に係る情報は氏名・住所等を含まない管理番号(研究用ID)で管理します。 公表に際して、研究対象者を特定できる情報は含みません。
提供・管理体制
- 提供機関の名称・長
- 近畿大学医学部 医学部長 西尾 和人
- 情報管理責任者
- 近畿大学医学部 外科学教室 肝胆膵部門 主任教授 松本 逸平
- 情報の取得方法
- カルテ情報
インドにおける個人情報保護制度については、 個人情報保護委員会資料(外部リンク) をご参照ください。
研究組織
- Asian Institute of Gastroenterology, Somajiguda, Hyderabad, India
- AIG Hospitals, Gachibowli, Hyderabad, India
- Flinders Medical Centre, South Australia, Australia
- 近畿大学医学部
本研究は Asian Institute of Gastroenterology を主体とした国際共同研究です。
研究に関する情報提供
研究計画書等の資料をご希望の場合は、他の患者さんの個人情報や研究全体に支障となる事項を除き、開示可能な範囲でお知らせします。
診療情報等の取扱い
お預かりした診療情報等は、患者さんの氏名や住所などが特定できないように、安全管理措置を講じて取扱います。
資金源・利益相反
外部企業等からの資金提供は受けておらず、研究者が企業等から独立して計画・実施しています。 研究結果および解析等に不当な影響を及ぼすことはなく、患者さんの不利益につながることはありません。
研究への利用に同意いただけない場合
上記研究への利用をご了解いただけない場合は、下記「問い合わせ先」へご連絡ください。
問い合わせ先
- 担当
- 近畿大学医学部 外科学教室 肝胆膵部門 助教 阿見 勝也
- 電話
- 072-366-0221(内線:6786)
- 電話
- (代表)072-288-7222(※2025年11月以降)