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乳腺・内分泌乳腺の外科治療

乳房温存手術 乳がんと乳がん周囲の正常組織を切除しますが、乳頭と乳房の形をそのまま残す方法です。ただし、切除部位の陥没や多少の変形は残ることがあります。
乳房切除術 手術で、乳頭・乳輪を含めて乳腺のすべてを切除する方法です。乳房の皮膚も一部切除します。したがって、乳房の形は消失します。
皮下乳腺全摘術 乳腺組織はすべて切除しますが、乳房の皮膚は切除しないため、乳房再建を行う際は形を整えやすいメリットがあります。乳頭・乳輪は残す場合が多いですが、腫瘍の状態によっては切除します。通常この術式は乳房再建を前提として行っています。

乳がんの手術は、大きく分けて乳房温存手術と乳房切除術の2つがあります。(皮下乳腺全摘術は乳房切除術に含まれます。)平成29年に近畿大学外科乳腺グループで乳がん手術を受けられた患者さんは192人です。そのうち約60%の患者さんは、しこりは摘出するが乳房を残す手術(乳房温存手術)を受けておられます。

乳房の整容性を損なうことなく、確実に乳がんを摘出することが乳房温存手術の最大の目的です。しこりの大きさが、おおよそ3 cmまでの乳がんは上記の目的が達成可能と考えられていますが、しこりの大きさと乳房の大きさのバランスによって3 cmを超えていても温存手術を行うこともあります。しこりの大きさがさらに大きな乳がんに罹っておられる患者さんのなかに、強く乳房を温存することを希望される方がおられます。乳がんは抗がん剤およびホルモン剤による治療が有効ながんです。そこで乳房温存手術の適応外の方で強く乳房温存を望まれる患者さんには、手術前に約3から6ヶ月間にわたり抗がん剤(分子標的治療剤を併用することもあります)で乳がん治療を行うことがあります (術前化学療法) 。このような治療で約70-80%の患者さんでしこりが縮小し、その結果乳房温存手術が可能となります。

再建手術に積極的に取り組んでおります。乳がんを取り除くことはもちろん重要でありますが、治療成績を下げることなく美しい乳房を残すことは女性にとって重要なポイントと考えます。当科では以前より形成外科とともに乳房再建を積極的に行っております。

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