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乳腺・内分泌

乳腺疾患

乳癌は日本では女性の癌の第一位であり、また社会的な注目度の高い癌でもあります。われわれのグループでは、年間200例を超える乳癌の診断・手術を行っています。

乳癌診療の特徴は、その幅の広さにあると思います。手術だけではなく、画像・病理・薬物療法、放射線療法など広い範囲にわたります。進行再発乳癌においては、骨転移や肺、肝、脳転移も含め、全身疾患であることから、乳腺内分泌外科、形成外科、腫瘍内科、放射線診断科、放射線治療科、病理診断科、整形外科、脳神経外科など多くの診療科が関係します。チーム医療・緩和ケア・地域医療連携などのモデルとなる分野でもあります。さらに、遺伝子研究・基礎研究・疫学研究・臨床試験も極めて盛んで最先端の領域です。

当科では、大学病院であることを生かして、種々の診療科の連携はもとより、多職種との連携を重視し、幅ひろい診療・研究を行うよう努めています。

診断においては、基本的な画像検査であるマンモグラフィ、乳房超音波検査をベースに、乳腺造影MRI、造影CTや造影超音波検査等を駆使して術前評価をしています。各種画像診断のエキスパートを擁しており、高い診断精度を誇っています。超音波ガイド下針生検、吸引式組織生検等に関しても全国的に指導的立場にあり、鑑別困難な症例においても適切な手技のもとに質の高い診断が可能です。

術前・術後薬物療法や転移・再発乳癌に対する薬物療法は、腫瘍内科と密接な連携のもとに行っています。症例に応じて、種々の治験・臨床研究への参加や、遺伝子研究部門との共同研究も行っています。

最近では遺伝性乳がん・卵巣がんが診断治療において重要であり、希望の患者さまには、認定遺伝カウンセラーによる遺伝カウンセリングと遺伝子検査を行っています。今後、がんゲノム医療に向けて、ますます遺伝カウンセリングの必要性が増すことが確実です。近隣の乳がん診療施設とも協力して、検査が必要な患者さまには遺伝カウンセリングと遺伝子検査を積極的に行えるように取り組んでいます。令和2年4月より、乳がん患者さま、卵巣・卵管がん患者さまに対するBRCA遺伝子検査や遺伝カウンセリング、病的バリアントが認められた場合の健常側のリスク低減手術が保険診療で行えるようになりました。また、その血縁の方に対する遺伝子検査やカウンセリング、リスク低減手術なども、自費診療ですが取り組んでいます。

甲状腺疾患等

甲状腺癌やバセドウ病に対する外科手術は神経モニターを使用して安全確実に行っています。診断が比較的困難とされる甲状腺ろ胞性腫瘍に対しても積極的に診断、治療を行っています。副甲状腺腫瘍等に関しましても、診断および外科的治療を積極的に行っています。

チーム医療

多職種で構成するチームで定期的にボードカンファレンスを行い、個々の患者さまのニーズに合わせた治療やケアができるように、情報を共有しています。手術などの治療前には精神的負担の程度を評価し、治療による負担をできるだけ軽減できるようアドバイスやケアを行っています。
このように、他診療科・職種と協力して、標準的治療の枠にとどまらず、新規の治療や、何より個々の患者さんのニーズに応じた治療を提供することを目指しています。

若手研修医の方へ

一人の患者さんと向き合い、あらゆる分野の診療に従事できます。手術においては、個々の習熟度に応じて術者、助手を早期に段階的に経験していただきます。外科学会専門医や乳腺専門医、マンモグラフィ読影医等を早目に取得できるように指導いたします。また、学会発表や論文発表等にも積極的に取り組んでいただき、多忙でもやりがいを実感できる研修を保障します。

その他乳腺診療に興味ある医師の方へ

手術・薬物療法・画像診断・病理診断・チーム医療・臨床試験やトランスレーショナルリサーチ、各種ご相談に応じて、やりたいことをチャレンジしていただけます。

開業医の先生方へ

当科では、専門的な治療をプロフェッショナルなチームで臨んでいます。地域連携に力を入れており、多勢の患者さまに関しまして地域連携パスを円滑に運用させていただいています。地域の先生方のご教授のお陰と心より感謝申し上げます。今後も地域の先生方と情報を共有させていただき、より良い診療を行い、患者さまを支える体制を作っていきたいと考えております。 乳腺・内分泌疾患の患者さまがおられましたら、ぜひご紹介ください。ご紹介をいただく際には地域連携室でご予約をお取りいただけますと幸いです。

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