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小児外科

臨床

小児外科部門は15歳以下の小児の外科疾患を専門に取り扱う部門であり、八木教授を筆頭に4名のスタッフで診療を行っています。小児外科疾患は鼠径ヘルニアや急性虫垂炎を除くと比較的稀な疾患が多く、呼吸器、消化器、体表疾患や泌尿器疾患など多岐に渡ります。また入院時に診断がついていないものもあるため、私たちは単に治療を行うだけでなく、小児科医とともに診断から治療に携わることが多くあります。入院病棟は新生児専用のNICUと乳児以上のお子様のための小児病棟があります。ともに小児科と病棟を共有しているため、お子様を内科的側面と外科的側面の両方から診ていくことができると考えております。以下の図に年度別入院患児数の推移を示します。本年の入院患児数は239名で、年齢による内訳は新生児19名、乳児29名、幼児89名、学童91名、成人11名でありました。年次推移では入院総数は前3年間ほぼ同数で推移していましたが、今年は微減です。乳児数の減少が下げ止まった感があり、幼児数は漸減傾向にあります。学童数および16歳以上の症例数が徐々に増加してきています。このような推移はやはり少子化の影響と思われます。日本では小児の定義は15歳以下となっていますが(日本以外では18歳)、先天性疾患などでこれまで診てきた症例が15歳を超えても、その疾患に関するものでは小児外科医が診ていく必要があると考えていることや実際に成人を対象とした科に移って診ていただくのも難しいため、今後もキャリーオーバー症例が増えていくものと予測されます。16歳以上の症例に関しては成人の病棟に入院していただいています。

新生児手術症例は11例が入院し、22件の手術を行いました。先天性横隔膜ヘルニア、食道閉鎖症、高位鎖肛、低位鎖肛、腸回転異常症・中腸軸捻転といった代表的な新生児外科疾患以外に、乳糜胸、咽頭奇形腫、好酸球性腸炎がありました。

乳児期以降の手術症例は例年と同様に鼠径ヘルニア、急性虫垂炎をはじめとして、胃食道逆流症、ヒルシュスプルング病、腸重積症、漏斗胸や神経芽腫など合計236件でした。私たちは子どもたちの体にできるだけ手術痕を残さないように小さな創や丁寧な縫合に尽力しています。また、その一環として腹腔鏡手術に取り組んでおり、最近5年間は約60例でほぼ一定となっています。私たちは腹腔鏡手術をさらに進化させ、独自の単孔式腹腔鏡手術を開発し、虫垂炎手術などは全例臍からのみ、つまり手術痕は臍輪内のみの単孔式手術を行っています。

図 年齢別入院患者数

2013年の手術症例は新生児が超低体重出生時の腸管穿孔、先天性横隔膜ヘルニア、先天性食道閉鎖症、鎖肛(高位、中間位、低位)、胎便性腹膜炎、水膣症など18件、NICU入室中の手術件数は30件でした。乳幼児期以降では鼠径ヘルニア、急性虫垂炎をはじめとして肥厚性幽門狭窄症、胃食道逆流症、胆道拡張症、腸間膜嚢腫など合計で233件でした。私たちは子供たちの体にできるだけ手術痕を残さないように努力しています。腹腔鏡手術は58件でした。腹腔鏡手術の中でも私たち独自の単孔式腹腔鏡手術を開発し、虫垂炎手術などは全例単孔式手術を行っています。

外来診療

外来診療は以下のように設けています。
火曜日午前・午後 八木教授
木曜日午前・午後 澤井講師
土曜日午前 八木教授、吉田医学部講師が隔週で交代診療
初診は外来診療のない日にも受け付けています(診察者未定)。
緊急については24時間受け付けます。夜間は外科当直医または小児外科オンコール医師(すべての日で決めています)が対応させていただきます。

研究・教育

現在私たちが行っている研究テーマは、臨床研究として高位鎖肛に対する腹腔鏡補助下手術術後の排便機能(defecogramと内圧検査を中心に)、単孔式内視鏡手術の開発、傷のない手術法の開発(開胸手術に対する腋下切開法、臍を利用したsliding window法)、無神経節腸管における消化吸収。基礎的研究としては腸管大量切除時のシトルリンの栄養効果、敗血症モデルにおけるシトルリンとNOの代謝経路について、血管新生阻害剤による血管腫に対する抗腫瘍効果などの研究を行っております。(研究業績参照)

教育では小児外科、外科代謝栄養に関する学生講義(19コマ)を行っています(学生講義参照)。また医学部5年生、6年生に対しては臨床指導を行っています。

(文責:八木 誠)

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