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内視鏡外科

患者さまへごあいさつ

上田 和毅 教授腹腔鏡、胸腔鏡手術に代表される内視鏡外科手術は、患者さまにとって利点の多い手術として注目され、広く普及してきています。現在では、外科手術の多くが内視鏡外科手術で行われるようになり、その領域は多岐に渡ります。なかでも、消化器がん(特に胃がんや大腸がん)に対する手術は腹腔鏡下に行われることが多く、欧米をはじめ本邦でも数多くの開腹手術との比較試験がなされ、腹腔鏡手術の有効性が証明されております。このことから上記消化器がん手術の約70-80%がこの手術で施行されています。しかし、当院にて胸腔鏡、腹腔鏡手術で施行された症例の年次推移を見てみますと、当科における胸腹部疾患に対する全身麻酔症例は、年間1,600例程度で推移しておりますが、内視鏡外科手術(胸腔鏡、腹腔鏡手術)の割合は増加傾向にあるものの、2019年では約55%程度となっております。これは内視鏡外科手術に関しては、各疾患における適応基準が明確となっており、また大学病院という特性上、より進行したがんの方も多く診療を受けられておりますので、内視鏡手術よりも従来の開胸、開腹手術を選択する場合があることが挙げられます。なかにはがん治療は手術だけでは終わらないものもあり、各々の症例に対し、関連する消化器内科、腫瘍内科、放射線科と合同で議論を行い、最終的な治療方針を決定し、最適な治療を提供できるよう心がけております。

内視鏡外科手術は創が小さく、術野が拡大視できる上に繊細な手術が可能であり、美容性に優れており、かつ社会生活への復帰も早いとされています。また近年では、ロボット支援下手術も導入されており、保険収載可能な疾患に対しては積極的に施行しております。しかし内視鏡外科手術は利点もある一方、技術的に難易度が高く特別なトレーニングが必要となります。

現在当科では、消化器外科、呼吸器外科手術領域において、各部門で内視鏡外科手術の技術を習得した外科医が配属され、安全に手術を行うべく日々研鑽し、診療にあたっています。当部門では、それらの医師に続く若手外科医の育成にも力を入れており、内視鏡外科手術の紹介、院内シミュレーションラボにおけるトレーニングや、アニマルラボでの研修会を実施しております。

また、外科のみならず、内視鏡外科手術の増加傾向は各診療科で認められ、中央手術部内でも円滑に業務を進めるため、医師、看護師、臨床工学技士、事務を含めた低侵襲外科センターを発足し、日常の業務が安全かつ円滑に進むよう取り組んでいます。

我々のモットー

  • 優しく患者様に接し、丁寧に説明いたします
  • 安全で確実に手術を遂行します
  • 円滑に業務をこなします

以上を目標に日々診療を行っております。

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